アルコール依存症克服ガイド

物質依存症の治療はシステム化されている

アルコールや薬物、たばこ、食べ物などに依存して
快感を得ようとする病気を、「物質依存症」といいます。
つまり、アルコール依存症も物質依存症の一つなのです。

 

アルコール依存症をはじめとして、
物質依存症の治療はしっかりとしたプログラムに基づいて行われます。
「通院か入院か?」は患者の状態に合わせて選択することになりますが、
いずれにしても治療は基本的には4つの段階に分かれています。

 

4dan

 

@導入期
まずは、患者自身が「自分は物質依存症である」という自覚を持ち、
回復への決意を固めるところから治療が始まります。
最初は家族に連れて来られるケースも多いようですが、
本人に治療の意思がなければ回復は見込めません。

 

まずは依存症が心の病であることを理解し、
治療しなければ自分にとっても家族にとっても
明るい未来はないことを認識しなければなりません。

 

また、治療には家族や職場の協力が不可欠ですので、
この段階で家族や職場の方にも
病気について理解してもらう必要があるでしょう。

 

 

A解毒期
物質依存症から立ち直るために避けて通れないのが、
依存している物質を断って身体の中をデトックスすることです。
基本的には通院治療も可能ですが、
物質を断ったことで幻覚や幻聴といった離脱症状が出る場合には、
入院を勧められることもあります。
通院の場合は、1〜2回/週で約3カ月を目途とします。

 

 

Bリハビリ前期
物質を断ってしばらくすると、
離脱症状も消えて心身共に楽になってきます。
落ち着いて物事を考えられるようになり、
「回復したい」という前向きなモチベーションも一気にUPします。

 

この時期に自助グループに参加すると、
回復への意欲はさらに高まるでしょう。
治療全体を通して、最も心が安定している時期と言えると思います。

 

 

Cリハビリ後期
Bの状態で、「これで一気に回復か!?」と思われるほど
前向きだった患者さんでも、ここで油断すると再び物質依存症に逆戻り…
ということもあり得ない話ではありません。
実際、心の病は治りかけが一番危ないと言われますので。

 

仕事に戻ろうとしても受け入れてもらえなかったり、
再び物質に手を出してしまったり…と、
新たな問題が出てくる時期でもあります。

 

社会復帰して元のような生活に戻るためには、ここが踏ん張りどころ!
患者本人もその家族も、
焦らず・腐らず、根気強く病気と付き合うことが求められます。

もしも再発してしまったら…

治療段階Cの項目でご紹介した通り、
物質依存症は治りかけが一番危険です。

 

社会復帰のための活動がストレスとなり、
依存していた物質に再び手を出してしまうことも少なくありません。
これを、「再摂取(スリップ)」と呼び、
誰にでも訪れる危機だと言われています。

 

しかし、恐れることはありません。
もしスリップしてしまったとしても、
苦しい時期を乗り越えれば危機は脱することができます。

 

「またやってしまった!」と失望するのではなく、
すぐに医師や自助グループのメンバーに相談してみてください。
自助グループには同じような危機を乗り越えてきた仲間がたくさんいますので、
「どうやって乗り越えたのか」アドバイスをもらえるかもしれません。

 

「ダメな自分を批判されるのではないか」という恐れも、
同じ経験を持つ人ならきっと受容してくれるはずです。

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