アルコール依存症克服ガイド

永遠の子供?

「依存」について説明する上で、
絶対にハズせないポイントは「子供の頃の母親との関係」

 

お母さんに抱かれてミルクをもらうことで、
赤ちゃんは欲求が満たされた安心感や満足感を覚えます。
赤ちゃんは、母親との関係を通じて
「自分を守ってくれる人がいる」「自分を支えてくれる人がいる」
という安心感をしっかり感じ取り、
そこから自主性が育まれていくのです。

 

母親との間の依存関係で
しっかりと“人に対する信頼感”を育むことができれば、
成長してからも、他人を尊重しながら
良好な人間関係を築くことができるようになります。

 

しかし、親が過度に心配性で過保護・過干渉にしてしまったりすると、
子供はいつまでも親から離れることができなくなってしまいます。

 

その結果、自分が何をしたいのかが分からないまま大人になってしまったり、
母親のように自分を理解して守ってくれる女性を求めて
いつまでも結婚ができなかったり…。

 

周りに頼るだけで、“自分”が持てないのが依存性人格障害の特徴です。
次の項目に心当たりがある方は、要注意です。

 

 

◆幼い頃から、失敗や危険は前もって避けられてきた
◆常に親から援助され、基本的には常に“待ち”の状態だった
◆自分の意思で何かを決定したことがない
◆いつも誰かが守ってくれたので、困難に立ち向かった経験がない

利他的従属のメカニズム

依存性人格障害の特徴を一言で表すと、
「なんとかして人に依存しようとする」ということになるでしょう。

 

しかし、その“頼り方”は、ストレートなタイプばかりではありません。
ちょっと複雑なのですが、自分を犠牲にして相手に尽くすことで
相手に依存するタイプもあるんです。

 

「ん?どういうこと?」
…そう、ちょっと分かりづらいですよね。

 

例えば、詐欺の被害に遭うお年寄りは最も分かりやすい例です。
ニュースや新聞で詐欺被害の記事を読んでいると、
「なんでこんな簡単に騙されちゃうのかな〜」と思いますよね?

 

しかし、詐欺師に金品を渡してしまう人というのは、往々にして
金品を要求されること=「頼られて気分が良い」と感じてしまうのです。
自分が金品を与えることで相手が喜び、
その姿を見ることで「自分が役に立っている」と感じ、
ずっと与え続けれていればその人との関係が保てると思ってしまうのです。

 

つまり、その背景にあるのは、
「この人と離れたくない」という依存心や孤独感。
相手に貢いだり尽くしたり、
いわば自分を犠牲にすることによって得られる見返りで、
自分自身の不安や孤独感を紛らわそうとしているのです。

 

これを、「利他的従属」といいます。
rita

 

依存性人格障害の診断基準

誰でも、多かれ少なかれ自分以外の人に依存して生きています。
しかし、その依存心を自分自身でコントロールできているのならば、
特に問題はないでしょう。

 

一方、相手の迷惑も顧みずにべったりとすがりついてしまう、
その依存心を自分ではどうにも制御できないということであれば、
それは依存性人格障害の可能性があります。

 

ここでご紹介するのは、アメリカ精神医学会の診断基準である
「DSMW-TR」を元にした、依存性人格障害の診断基準。
8項目中で5項目以上あてはまるようであれば、
依存性人格障害と診断されます。

 

◆日常的なことを決めるにも、他人から多くの助言と保証が欲しい

 

◆生活のほとんどで、他人に責任をとってもらわないと心配

 

◆支持されなくなったり、認めてもらえなくなったりするのが怖いので、
 他人の意見に「NO」を言えない

 

◆判断や能力に自信がなく、自分の考えで計画を立てたり
 実行したりすることが苦手

 

◆他人から愛されたい、支えられたいために、嫌なことまで進んでやる

 

◆身の回りのことも、自分では全くできないと思い込んでいる

 

◆親しい人との関係が終わった時は、自分を支えてくれる次の人を必死に探す

 

◆世話されずに放っておかれると恐怖に、非現実的にとらわれる
 例:「彼がいないと生きていけない」、「○さんに見放されたら死ぬしかない」

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