アルコール依存症克服ガイド

「依存」には2種類ある

“依存”という言葉を耳にすると、なんとなく
ネガティブなイメージを抱く方が多いのではないでしょうか。
やはり、どうしても「○○依存症」という
病名を連想してしまうからなのかもしれません。

 

しかし、もともと人間は、
“何か”(人や物)に依存しなければ生きていけない動物。
依存自体は決して悪いことでもなければ、珍しいことでもないのです。

 

しかし、一言で「依存」と言っても、
実は「良い依存」「悪い依存」があると言われています。

 

前者は、周囲の人たちの人間性を尊重しながら、お互いに助け合い、
良い意味で“依存し合える”仲を築くことができること。
どちらかが一方的に相手に頼る関係ではなく、
お互いに“持ちつ持たれつ”な双方向の関係性を築くことができる
という点が特徴的です。

 

これに対して後者は、
言葉のままちょっと(かなり?)ネガティブな依存…。
相手の立場や気持ちを考えず、
相手をコントロールすることで安心を得ようとするタイプの依存です。
「GIVE AND TAKE」を基本とする双方向の関係性は構築できず、
関係性は極端に一方通行になるでしょう。
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ターゲットとなる相手をうまくコントロールできなかった場合は、
“物”で安心を得ようとするため、
これが高じて依存症になってしまうことも多々あるようです。

人を成長させる「良い依存」

「良い依存」について説明する上で、
最も分かりやすいのは母親と赤ちゃんの関係です。
赤ちゃんは、お母さんに頼らなければ成長できませんよね。
どんな人でも最初は赤ちゃんだったわけですから、人は生まれつき
依存する性質を持っていると言っても過言ではないでしょう。

 

お母さんに抱かれてミルクをもらうことで、
赤ちゃんは欲求が満たされた安心感や満足感を覚えます。
ただ泣いて・笑って・飲んで・寝て・排泄して…
これを繰り返しているだけのように見える赤ちゃんは、実はこの時期、
「自分を守ってくれる人がいる」「自分を支えてくれる人がいる」
という安心感をしっかり感じ取っていて、
そこから自主性が生まれるのです。

 

母親との間の依存関係で
しっかりと“人に対する信頼感”を育むことができれば、
成長してからも他人を尊重しながらお互いに支え合うことができる
“良い依存関係”を築くことができます。

 

つまり、「支え、支えられる」「与え、与えられる」という関係を
自然に受け入れられるんですね。

 

相手への不信感から相手を束縛したり、
満たされない寂しさから過度に人に依存したり…
という一方的な関係ではないのです。

「依存症」につながる悪い依存

「良い依存」を築くことに失敗すると、
「悪い依存」のネガティブループまっさかさま…!
安心や満足を得られない、
さみしさに耐えられないといった不安定な心を癒すには、
心の穴を埋めてくれる“誰か”や“何か”に
依存するのが手っ取り早いのです。

 

例えば、誰かを自分の思い通りにコントロールすることで
満足感を得ようとしたり、
食べたり飲んだり買ったりすることで寂しさを埋めたり。

 

確かに、一時的には“満たされた”ように感じるでしょう。
しかし、それは偽の満足感。
根本的な解決策にはなっていないので、
依存行動を繰り返すようになります。

 

このような「悪い依存」に陥ってしまうと、
なかなかそこから抜け出すことができなくなってしまうのです。
このような症状がエスカレートしたのが、いわゆる「依存症」
常軌を逸するほど何かにのめり込んでしまい、結果として
周りの人に迷惑をかけたり、自分の生活を破たんさせたりする病気です。

 

※似た言葉に「中毒」があります。
これは、「悪い依存が続いた結果、肉体的・精神的に深刻な影響が表れ、
日常生活を送ることが難しくなることです。
つまり、依存症の“結果”が中毒なわけです。

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