アルコール依存症克服ガイド

連続飲酒発作って何?

アルコール依存症の症状を一言で説明すると、
「お酒を適量で止めることができない状態」ということになるでしょう。
とにかく、自分の意思では
「このくらいにしておこう」とコントロールすることできないわけです。

 

そうして大量のアルコールを飲み続けていると、
飲んで酔い潰れて→寝て→起きてまた飲み→酔い潰れて寝て…
という状態が数日間続くようになってきます。

 

これは、「連続飲酒発作」と呼ばれる症状。
この症状が出ているようだと、
すぐに「アルコール依存症です」と診断されてしまいます。

 

でも、一体なぜ、お酒を切らすことなく飲み続けてしまうのでしょうか。
それは、酔いが醒めかけた時の激しい不安感に耐えきれないからです。
常に酔っていなければ、さびしさや不安をごまかせない…。
だからこそ、酔いが醒めきらないうちにアルコールを飲んでしまうという
飲み方をするようになってしまうのです。

 

連続飲酒発作は、昼夜にわたって飲み続けることが数日間にも及ぶのが特徴です。
この症状が出るとかなりヤバい状態だと思って良いでしょう。
酒を断てば不快な離脱症状が表れますので、
もはやお酒を止めたくても止められない段階に達しています。

 

専門医による治療を受けない限り、正常な生活に戻るのは難しいでしょう。

末期に起こる「山形飲酒サイクル」

お酒の酔いが醒めそうになるとまた飲んで、そしてまた寝て…
これを繰り返すのが連続飲酒発作。
この連続飲酒発作と、断酒期間(お酒を飲まない期間)が交互に起きることを
「山形飲酒サイクル」といいます。

 

これは、しこたま飲み続けるか、全く飲まないか、
どちらかしかできなくなってしまった状態。
適量のお酒を“たしなむ”ということができなくなっています。
(不謹慎ですが、デートには誘えませんね…)

 

連続飲酒発作や山形飲酒サイクルで分かるように、
アルコール依存症の特徴はとにかく
「酒量を自分でコントロールできない」ということ。
「ちょっと一杯」のつもりでも、一旦飲み始めてしまえばとことんまで飲んでしまうのです。

 

これはもう病気ですので、本人の意思ではどうにもできないこと。
飲み過ぎてしまう本人を責めても仕方がない状態なのです。
家族の方は、口うるさく注意するのではなく、
「病気だ」と割り切ってこれからの対応策を考えましょう。

 

そのまま放置しておいても、絶対に良い方向には改善しません。

連続飲酒発作を利用して治療に向かわせる

さて、アルコールを飲み続けて止められなくなる「連続飲酒発作」ですが、
実は身体にも相当なダメージを与えます。
仕事も家族もほったらかしで、閉め切った部屋で飲んではウトウト
…を繰り返すわけですが、そのうち身体がアルコールを受け付けなくなり、
嘔吐や下痢がはじまります。
自力でトイレに行けなくなっている場合もあるので、部屋の中で所構わず…。
それでも、飲酒は止まりません。

 

この状態が数日、数週間、長い場合は数カ月続くと、さすがに体力も限界。
身体が何も受け付けなくなり、酒も飲めなくなります。

 

そのまましばらくは、飲めない状態が続き、
体力が回復するとまた連続飲酒が始まる…。

 

前項でご紹介した「山形飲酒サイクル」ですね。
実は、このサイクルの「断酒期間」が治療の最大のチャンス!
水さえも受け付けないほど身体が弱っていますので、
患者本人も「もう酒は止めたい」「こんな生活を終わりにしたい」
…と思っている場合が多いんです。

 

つまり、治療に対して少々前向きになっているわけですね。
(…と言えるほどポジティブな状態ではないと思いますが)
これは、病院での治療を受けさせるチャンスになります。

 

家族の方は、辛いとは思いますが患者の様子をよく観察して、
このチャンスをうまく生かして治療に向かわせて欲しいと思います。

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