アルコール依存症克服ガイド

アルコール依存症はゆっくりと進行する

アルコール依存症は、1日、2日で急速に進行する病気ではありません。
長い時間をかけて、徐々にあなたの心身を蝕んでいく
「サイレント・キラー」なのです。

 

例えば、最初は“つき合い”で仕方なくお酒を飲み始めたものの、
「アルコールは人とのつき合いを円滑にしてくれる」
「アルコールはストレスを癒してくれる」
ということを肌で感じ取るようになってから徐々に酒量が増え、
気づけば自分では飲酒量をコントロールできない状態になっていた…
なんてケースもあります。

 

アルコール依存症となった経緯や症状が進行していく経過は
人それぞれですが、ざっくりと分類すると
次の4つの段階に分類することができます。

 

あなたはどうでしょうか?

 

自分では「アルコール依存症なんて自分には関係ない」と思っていても、
アルコールは静かにあなたの身体を侵し始めているのかもしれませんよ…?

 

◆第T期
・気晴らしに飲酒する。
・悩みに対する耐性が低下。定期的に飲酒する習慣ができている。
・アルコール耐性が増加し、飲酒量も増えつつある。

 

◆第U期
・ブラックアウトの症状が出始める。
・飲酒行動が変化する(隠れ飲みなど)
・アルコールに対する病的な依存が出てくる。

 

◆第V期
・飲酒量や頻度をコントロールできなくなる。
・連続飲酒と禁酒を繰り返す。
・否認や言い訳。
・態度、性格が変化。
・アルコール離脱症状がみられる。(手の震えなど)
・肝機能低下など、身体的な異常。

 

◆第W期
・朝から酒を飲む。
・仕事ができない、外へ出られないなど社会生活に支障が出る。
・集中力の低下。
・アルコール耐性が低下。
・肉体的、精神的衰弱。
・死の可能性。

アルコール依存症 治療の経過は?

アルコール依存症は、悪化すると人生を破滅に導く恐ろしい病気。
身近な人でアルコール依存症の方がいる場合は、
1日も早く専門治療を受けさせることが大切です。

 

ところで、アルコール依存症は
どのような経過をたどって回復していく病気なのでしょうか?

 

一般的に、アルコール依存症の治療過程には
「入院治療」「通院治療(外来)」があります。
しばらく仕事をせずに治療に専念する人もいれば、
仕事を続けながら治療する方もいたり…。

 

いずれにしても、治療経過の第一歩としては
「お酒を止めること」から始まります。
その後、断酒治療の動機付けをするという目的で、
アルコール依存症やその治療方法についての講習などを受けます。

 

加えて、自らの酒害や酒にとらわれていた心を深く省みる時間を設けたり、
グループミーティングを繰り返したり。
ミーティングの場では、自分のことを話したり人の話を聞いたりする中で
自分自身の問題に気付くことができるため、
患者の心の成長という面では非常に有意義な時間といえます。

 

また、患者自らの入院生活を豊かにするための
自治会を運営したりすることによって、
集団生活のルールを学ぶこともできます。

 

こういった経過をたどることにより、
飲酒によって崩れた生活のリズムは徐々に修正されていくのです。

 

次の段階では、外出や外泊の練習が始まります。
いきなり退院しても、
また前のような飲酒生活に戻ってしまっては意味がないため、
入院中から地域の自助グループに参加したり、
生活技能訓練を受けたり…と、社会復帰の準備も始めます。
ちなみに、迎え入れる家族の方向けの相談会なども開かれているようです。

 

そして退院。
あとは、定期的な通院の段階に入ります。

 

人によっては、わずかなきっかけで再び飲酒にハマり込むケースもあるため、
身近な方による経過観察が大切です。
また、こまめに外来ミーティングに参加することも、継続的な断酒の動機付けとなります。

アルコール依存症 回復の経過

アルコール依存症は、放っておくと
ゆっくり&確実に悪化の経過をたどります。
酒を飲み続けていれば症状はどんどん進行してしまい、
最終的には「死」に至る可能性もあるという非常に恐ろしい病気なのです。

 

アルコール依存症になって酒に対するコントロールを失ってしまうと、
本人の力だけではそれを取り戻すことは出来ません。
自己流の治療では、アルコール依存症から脱出するのは難しいのです。
罪悪感から禁酒や節酒を試みたりもしますが、結局は失敗して終わりです。

 

また、それを支える家族に強いられる負担も、計り知れないものがあります。

 

しかし、専門医療機関の協力を得て断酒治療を受けることができれば、
再び健康な社会生活に復帰できるレベルまで回復することは可能!
専門的な治療を受けることと並行して、
自助グループへの参加を通じて仲間を得ることがポイントです。

 

アルコール依存症の回復の経過は、必ずしもすんなりとは進みません。
そのため、入院・通院治療が終了した後も
互いに励まし合ったり支え合ったりすることのできる仲間が必要なのです。

 

家族では共依存の関係に陥る危険性もあるため、
家族以外に支え合う仲間を見つけることが望ましいでしょう。

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