アルコール依存症克服ガイド

誰にでも起こり得る「ブラックアウト」の恐怖

みなさんは、飲み過ぎて記憶が飛んでしまった!という経験はあるでしょうか?

 

筆者は…若い頃からしょっちゅうあります(汗)。

 

さすがに、30代に入ってからは数えるほどしかありませんが。
店で飲んでいたハズなのに、気付いたら誰かの家で寝ていた。
…なんてことは日常茶飯事で、時には公園のベンチで寝ていることも!
財布がなくなっていて大騒ぎしたこともありますし(幸い、親切な方が届けてくれました)、
ゼミの先生と大喧嘩をして土下座したことも…。

 

幸運にも、ケガをしたり警察沙汰に巻き込まれたりしたことはないので、
何度失敗しても懲りないのかもしれません。

 

このように、大量飲酒した時に記憶が途切れることを「ブラックアウト」と言います。
記憶の途切れは、数分から数時間、時には数日にわたることもあります。
大切な約束を忘れたり、人に迷惑をかけたことを覚えていなかったり…と、
かなり厄介なこの現象。

 

アルコール依存症患者に限らず、
一般の人でもお酒を飲み過ぎるとブラックアウトに陥ることがありますのでご注意を!

アルコール依存症患者とブラックアウト

アルコール依存症患者が、
自分がブラックアウトに陥っていたことに気付いた時、
反応としては2パターンあります。

 

一つは、「自分が何をしたのか覚えていない」という恐ろしさや後悔から、
断酒を決意する人。
確かに、筆者も何度も「もう酒は止めよう」と思いましたから…。

 

もうひとつは、「覚えていない」「知らない」と白を切り通す人。
これは、「自分はアルコール依存症ではない」という否認や、
アルコールの問題に向き合いたくないという心の表れ。

 

こういう場合、家族は、事態を曖昧にせず本人に現実を突き付けるべきです。
本人が酒に酔って家中を荒らしたり粗相をしたりしたのであれば、
それを片付けずに本人に見せれば良いのです。

 

また、酒に酔っている間の言動をボイスレコーダーに録音しておいて、
酔いが醒めた時に本人に聞かせるという手もあるでしょう。

 

放っておくと、本人の現実逃避を容認し続けることになりますので、
家族側も冷静に対処しなければなりません。

ブラックアウトを治療に生かす

ブラックアウトに陥っている間にあったことを、
包み隠さず本人に報告して現実を認識してもらうこと。
それは、本人をアルコールの問題に向き合わせるための方法として非常に有効です。

 

しかし、実はちょっと危険な面もあります。
なぜなら、あまりに強烈な現実を突き付けられると、
アルコール依存症の患者は強いショックから自殺してしまうことがあります。
アルコール依存症の人は、
依存症ではない人と比較すると
自殺の危険性が約6倍も高い
…と言われているのです。

 

アルコール依存症の患者さんの中には、自分が酒を止めることを想像すらできなくなり、
常に絶望感と孤独感の中で生きている人もいます。
そんな時、家族からそんな現実を突き付けられると、
「死ねと言われているんだ」と極端な被害妄想に捉われる危険性があります。

 

ですから、何か行動に移す場合には
専門医にアドバイスを求めるのが得策と言えるでしょう。

 

内臓の病気が、薬の投薬ミスで急激に悪化してしまうことがあるように、
心の病もまた治療法次第で思わぬ方向に転がってしまうことがあります。
家族が一歩踏み出すこと、その勇気は大切ですが、
方法については慎重に選ぶことをおすすめします。

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